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在学生

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喜舎場 朝基
KISHABA Tomoki

医学部

Profile
沖縄県沖縄市出身。イギリスのInternational Baccalaureate(IB)校United World Collegeを卒業後、岡山大学医学部医学科に進学。
入学後は、世界ユースサミットOne Young World 2019で登壇、国際医学生連盟日本支部副代表、アジア本部副代表を兼任。世界140カ国の医学生を対象に様々なワークショップやイベントを企画・運営。第72回世界保健機関(WHO)西太平洋地域委員会年次総会オブザーバー参加予定。

 私は中学までは地元沖縄で過ごしていたのですが、高校はイギリスのウェールズにあるインターナショナルスクール(ユナイテッド・ワールド・カレッジ)に進学しました。そこで世界90カ国から集まった仲間達と2年間の寮生活を過ごしました。ルームメイトはヨルダン・エスワティニ・シリア出身と、文化も人種も全く異なる環境で、共に学び、活動できたことはとても貴重な体験でした。その中でも、シリア出身のルームメイトの、難民キャンプでの話は印象的でした。「英語力を高めたい」「さまざまな国の人のことを知りたい」といった思いから進学したのですが、自分の日常とは全然違う世界のことを身近に感じる中で、「紛争地域や発展途上国の人を医療で助けたい」「命の格差をなくしたい」という強い思いが芽生え、岡山大学医学部医学科に入学しました。  
 岡山大学では、IB人材の積極的な取り入れを行っており、また国際交流の機会が豊富に用意されています。一口にIB校出身といっても地域や人により全く違う経験や価値観をもっているので、入学してからも毎日が刺激的です。  
 大学1年生時には「One Young World(OYW) 2019 ロンドン大会」(10月22-25日)に日本代表団の一員として参加しました。これは、2009年の世界経済フォーラム「ダボス会議」において宣言され、年に一度、世界190カ国以上から18〜30歳の若い世代が集う、世界最大級のサミットとして、地球規模の課題に対し、SDGsを軸として、産官学が一体となって問題解決を目指すフォーラムです。OYWでは「宗教間対話」のセッションに世界ユース代表の一人として登壇させていただいたほか、同世代の人たちとディスカッションや交流をもつ機会が多数ありました。各国の医学生たちが人道支援のために企業を立ち上げたり、国際団体に加盟したりして実際に行動を起こしているという話が衝撃的で、今まで医療支援の活動を行いたいと考えながらも「まだ大学生だから・・・」と言い訳していたことを思い知らされました。  
 OYWがきっかけで、医学生NGOの「国際医学生連盟(IFMSA)」に岡山大学が加盟するための活動に携わり、2019年10月に加盟が実現しました。IFMSAは140カ国・130万人の医学生から構成されており、国際連合(UN)・世界保健機関(WHO)・世界医師会(WMA)などとパートナーシップを結んでいます。現在私はIFMSAのアジア・太平洋地域における理事の一人を担当しており、世界中の医学生対象のワークショップやセミナーの企画・運営をしております。またIFMSA代表として、第72回世界保健機関(WHO)西太平洋地域委員会の年次総会に参加する予定です。多様な価値観やバックグラウンドを持つ医学生達と活動していく中で、「現地の文化背景を考慮した包括的な医療支援」とは何かについて深く考えさせられる毎日です。  
 卒業後は、日本や海外で医師としての経験を積みながら、公衆衛生学を専門に学び、エビデンスに基づいた国内外の医療システムの向上に携わり、国境を越え、公衆衛生分野の人道支援へ貢献できる医師になりたいと思っております。

(2021年11月時点)

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